問題解決を考える際には、何が課題かを考える必要があります。
しかし、1から課題を考えるのは、とても難しいですよね。どうしたら課題を見つけられるのでしょうか。
そんな時は、As-IsとTo-Beの考え方を使う方法が有効です。
As-Is , To-Beとは?
As-Is(アズイズ)は「現在の状態」、To-Be(トゥービー)は「理想の状態」を表す言葉です。
現在の状態と、理想の状態を正しく認識することで、ギャップとなる部分=課題を抽出するための考え方です。
- 現状の問題を解決したい
- システム開発プロジェクトのゴールを定めたい
- 自分の目標を決めたい
このような状況で使えるでしょう。
As-Is , To-Beを使用するメリット
As-Is , To-Beを使用するメリットは主に3つあります。
- 論理的に説明しやすい
- 複数人で議論しやすい
- 具体的な行動に落とし込みやすい
論理的に説明しやすい
現在の状態→理想の状態→ギャップとなる課題→行動
と順序立てて説明できるので、納得感のある説明をしやすいです。いきなり具体的な行動だけ説明されても「なんで?」となりますよね。
自然とストーリーができるのでよいです。
複数人で議論しやすい
表にまとめて議論をすると、とても話しやすいです。
- 今の状況はどうなっているのか?
- 自分たちはどうなりたいのか?
- その結果、課題はなにか?
このような問いから表を埋めていきます。
グループやチームとして、方向性が決まっていないと、後から修正する必要があります。しかし、この形式でディスカッションを行えば、皆の共通認識をあわせられるでしょう。
具体的な行動に落とし込みやすい
ギャップとなる課題を解決するためにはどうしたらよいか?
という視点で考えられるため、具体的な行動に落とし込みやすいです。最初から課題を考え出すと、的はずれな行動になってしまうことがあります。
なぜなら、「現状」と「ありたい姿」を捉えられていないと、正しい認識ができないからです。
ギャップとなる課題が明確であればあるほど、具体的な行動に落とし込みやすくなります。
As-Is,To-Beの活用手順
ここでは、活用するための手順をご紹介します。
1. (テーマ)何について考えるかを決める
まず初めに何について考えるかを決めましょう。
例えば:
- 「残業時間を減らしたい」
- 「新商品をPRして売上を上げたい」
などでOKです。どんな要求や目的があるかな?の視点で考えてみましょう。
2. (As-Is) 事実ベースで現在の状況を整理する
As-Isでは、現状を正しく掴むことが重要です。
主観だけではなく、定量的に考えられる数字で考えることができたら良いです。
例えば:
- 直近三ヶ月の月平均の残業時間が40時間を超えている
- 同じ職場の同僚と比較すると、20時間以上多い
- 主に提案書を作成することに時間を割いている
難しく考えずに、思いついたものをどんどんリストアップしましょう!!不要なものは後で削ればいいんです!
3. (To-Be) 現在の状況に対応する理想の状態を書き出す
As-Isで書き出した項目から、「理想の状態」を書いていきましょう。
例えば:
- As-Is:直近三ヶ月の月平均の残業時間が40時間を超えている
- To-Be:直近三ヶ月の月平均の残業時間を10時間以内に抑えられている
状態などになります。
実現可能性を深く考えずに、理想の状態を追求しましょう。最初から出来るか出来ないかを考えてしまうと、思考が狭くなってしまいます。
4. (課題)ギャップから課題をつかむ
As-IsとTo-Beとのギャップから課題を見つけましょう。
ポイントになるのが、理想の状態に近づくためには、どんな障害があるのか、何が解消されれば良いのかを考えることです。
具体例:
- 報告書の作成に時間がかかってしまっている
- 残業時間が月に30時間も多くなっている
5. (行動)具体的な行動に落とし込む
ギャップとなる課題を解消するための、具体的な行動に落とし込みます。
具体例:
- 報告書のテンプレートを作成する
- 同僚の報告書の作り方をヒアリングする
- 報告書の何に時間がかかっているかリストアップする
大事なのは、行動をすることです。
まとめ
As-IsとTo-Beはシンプルな考え方ながら、活用できる場面が多いフレームワークです。
職場でもプライベートでも理想の姿を実現できるよう是非活用してみてください。
コメント